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伊勢湾ヒラメの泳がせ釣り!YouTube予習だけで釣れるのか?IN 遊漁船「大進丸」

伊勢湾ヒラメの泳がせ釣り!YouTube予習だけで釣れるのか?IN 遊漁船「大進丸」 オフショア釣り
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普段はキャスティングやジギングをメインに、ひたすら海に向かってルアーを投げ、ジグをしゃくり続けている私。いわば「動」の釣りに魂を売った男、「ジギングジャーニー」です。

ルアーを一日中操作し、ターゲットに口を使わせる。あの「ドンッ!」という衝撃は何物にも代えがたい快感です。しかし、そんなストイックなルアーマンである私にも、どうしても抗えない人間の根源的な欲求がありました。

自分で釣った、最高に新鮮なヒラメの刺身が食べたい

ルアーでヒラメを狙うのも一興ですが、今回は「食」が目的。確実に、最短ルートで、最短時間で、あの白身の王様を食卓へ届けたい。そうなると、導き出される答えはただ一つ。

ルアーマンにとっては禁断の(?)エサ釣り、「泳がせ釣り」です。

年末も押し迫ったある日、私は「年内最後にお初の釣りに挑戦してやる」と決意しました。舞台は、豊かな海産物の宝庫、伊勢湾。お世話になったのは、知多半島の豊浜漁港から出船している、「大進丸さんです。

実は私、大進丸さんはおろか、本格的な泳がせ釣りの遊漁船に乗るのも初めて。いつもはサワラのツンデレさに頭を悩ませている私が、勝手の違う「生き餌」を相手にどう立ち回るのか。

期待よりも不安が勝る、ドキドキの「初めての泳がせジャーニー」が幕を開けました。

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初めての伊勢湾ヒラメの泳がせ釣り

初めての伊勢湾ヒラメの泳がせ釣り

YouTubeは現代の「師匠」である

「初めての船、初めての仕掛け、初めての生き餌……。これ、絶対現場でテンパるやつだ。」

そう確信した私は、出船までの数日間、狂ったようにYouTubeを漁りました。現代の釣りにおいて、YouTubeは最高の師匠です。

検索ワードは「泳がせ釣り 初心者」「ヒラメ 餌付け」「伊勢湾 泳がせ 攻略」。画面の中の有名アングラーたちは、いとも簡単にイワシを操り、座布団のようなヒラメを釣り上げていきます。

私はノートを取り、脳内で何度もシミュレーションを繰り返しました。

  • 針の付け方:針はイワシの上あごと、お尻(or背)のあたりに付ける
  • 左手の儀式: イワシを持つ左手は水につけて冷たくしておく(イワシの火傷防止)
  • 優しさは最大の武器: イワシを強く握らない
  • 事前確認:仕掛けを落とす前に仕掛けが絡んでいないか、イワシが泳いでいるか確認
  • 棚取りの極意:底を取ったら少しオモリを浮かせた状態で待つ
  • ロッドポジション:竿は下げずに上向き(斜め45度ぐらい?)でキープ
  • アピール:たまに2mぐらい上げて周囲の魚にイワシをアピール
  • 「ヒラメ40秒」の精神:アタリがあっても即合わせ厳禁。ヒラメがイワシを完全に飲み込むまで、心の中でじっくり数える。

「よし、完璧だ。頭の中ではもう5回は座布団ヒラメを釣り上げている。」

そんな根拠のない自信と、それでも拭いきれない「実戦への不安」を抱え、午前4時頃、大進丸さんへ向かいました。

現場到着:巨大な船と「胴の間」の安心感

まだ夜が明けきらぬ港に到着。大進丸さんの受付システムは先着順です。

受付所に置かれた3隻分の名簿を確認し、空いているところに名前を書きます。「多分、このどれかに乗るんだろうな……」と、ここでも初心者丸出しのふわふわした感覚。

3隻分の名簿

5時半。船代を支払い、いよいよ乗船です。

受付開始

今回の釣り座は「胴の間(船の中ほど)」をチョイスしました。キャスティングやジギングなら四隅(トモやミヨシ)を狙いたいところですが、今回は「分からないことがあったらすぐに船長に聞ける」という物理的な近さを優先。背に腹は代えられません。

今回の使用タックル&仕掛けの紹介

ここで、今回持ち込んだ装備を紹介します。リールはジギングタックルを代用し、ロッドは泳がせ専用を準備しました。

使用タックル

ロッド: アルファタックル ミッドアーム 73 210M

泳がせ釣り専用ロッドとして、非常にコスパが良く、感度と食い込みのバランスが絶妙な一本です。

リール: 21ソルティガIC 300h-SJ(PE2号)

普段のジギングで使い倒している信頼のリール。カウンター付きです。

仕掛け

釣具店の方に相談して揃えた、伊勢湾スタンダードな仕掛けです。

仕掛け:ハヤブサ 船極 ヒラメ 固定式トリプル ハリス 8号 幹糸10号

画像一番左がメイン仕掛け、右の2つはハリスをぶった切られた時のための予備。

泳がせ仕掛け

オモリ: 60号(船内統一)

船長との会話で、「ハリス8号で大丈夫?」と聞いたところ、

「今は8号で十分。大型のベイトが回り始める1月、2月になればもっと太いのが必要だけど、今はこれが一番食いがいいよ」

とのこと。プロの言葉に、不安だった心がスッと軽くなりました。

実釣:イワシとの格闘、そして「左手の儀式」

ポイントの大山沖まで約1時間。キャビンで仮眠を取りつつも、頭の中ではイワシに針を刺すイメトレが止まりません。

ポイント到着。いよいよエサのイワシに針を付けていきます。

船のイケスには、キラキラと輝きながら元気に泳ぎ回るイワシたちが。さあ、予習の成果を披露する時が来ました。

ステップ1:左手を冷やす

左手を冷やす

桶の海水に左手を迷わず突っ込みます。

「……つ、冷てぇ……!!」

12月の海水を舐めてはいけません。しかし、YouTube先生は言いました。「人間の手のひらはイワシにとって火傷するほどの高温だ」と。イワシの体力を温存し、少しでも長く海底で踊ってもらうための「愛の儀式」。これを怠るわけにはいきません。

ステップ2:針を掛ける

針を掛ける

キンキンに冷えた左手で、イワシを優しく、かつしっかりとホールド。まずは上あごの真ん中を狙います。

「……これは、それなりにクリアッ!」

続いて、問題のお尻付近。

「……硬っ! 刺さらん!」

ビチビチと暴れるイワシ。冷たさで感覚が鈍る指先。予習動画ではわずか5秒で終わっていた工程が、実際には30秒、1分と過ぎていきます。動画ではスマートに編集されていますが、現場の私は必死そのもの(笑)。

さらに、お尻に付けたトリプルフックが、まあ外れやすいこと!

「こんなもんなのか? 私の刺し方が甘いのか?」

何度か付け直しましたが、イワシが動くたびにポロッと外れる。

「ええい、もういい! 鼻さえ通っていればなんとかなるはず!」

半ば強引に、イワシを海底へと送り出しました。

ツバス、ヒラメ、そして怪力オオモンハタ

仕掛けを投入し、オモリが着底。予習通り少し浮かせて45度の角度で待機します。

「たまに2mほどロッドを上げ、周りの魚にイワシの存在をアピール……」

ジギングほど忙しくはありませんが、精神研ぎ澄ませて「待つ」という行為は、意外にもルアー釣りに似た緊張感があります。

開始1時間。仕掛けを落としている最中、水深10m付近で早くも異変が。

これってフォール中に襲われているのだろうか?だとすると青物か?

底付近まで落とすもイワシは暴れ続けている。

すると、直後にグンッ!と重みが乗りました。

「ヒット!」

これはヒラメじゃなさそうと思いながら上げてくると、最初の訪問者はツバスでした。。

最初の訪問者はツバス

「君、キャスティングやジギングでも散々釣れるやつですね」

泳がせ初フィッシュがいつもの顔なじみという、嬉しいような切ないようなスタート。

次こそは、と神経を集中させていると、今度は「ググッ……」と重々しい引き。

「これだ!YouTubeで見た『ヒラメっぽいアタリ』だ!」

「待て、待つんだ自分……。まだ飲み込んでいないはず……」

しかし、現実は非情です。「どこまで待てばいいのか」の正解が分かりません。

「もういいだろう! いけっ!」

大きく食い込んだ瞬間に合わせを入れると、確かな重量感がロッドを叩きました。

「乗った!!」

無事に船上に姿を現したのは、40cm弱のヒラメ。

船長曰く、今回は待ちすぎらしいです。結構、アタリが大きかったのでもう少し早めに合わせてしまっても良いとのこと。

上がってきたのは40cm弱のヒラメ。小ぶりですが、自分で予習して、自分でエサを付け、自分で仕留めた一枚。キャスティングやジギングの1本とはまた違う、格別の感動がありました。

40cm弱のヒラメ

とりあえず一安心。

さらにドラマは続きます。後半戦、隣の方がヒラメを上げた直後でした。

私の竿が、今日一番の深さまでしなります。

「ふぉっ!」

自分でも引くぐらい変な声が出ました。かなりトルクのある引きだったのでドラグを若干緩めつつ対応。

姿を現したのは、なんと50cmクラスのオオモンハタ!

50cmクラスのオオモンハタ

伊勢湾でこのサイズ、しかも泳がせ初心者。正直、ヒラメよりもテンションが上がってしまったルアーマンの自分がいました。

とここでタイムアップ。今回の釣果はツバス、ヒラメ、オオモンハタでした。

どうやら常連さんがアタリもなかったぐらい渋い日だったようで、それにしては釣れたので良かったです。

下船後、タックルの洗い場があるので軽く潮を流し帰宅。

タックルの洗い場

宴:ジャーニーの終着駅は「胃袋」

帰宅後、待っていたのは本当の「メインイベント」です。

ヒラメの刺身: 身の甘み。寝かせずとも抜群に旨い。

オオモンハタの刺身&炙り: 炙った瞬間に広がる脂の香り。口の中でとろけます。

オオモンハタの刺身&炙り

オオモンハタのあら汁: 出汁が……出汁が濃い!五臓六腑に染み渡るとはこのことです。

オオモンハタのあら汁

ビールを流し込みながら思いました。「泳がせ釣り、最高じゃないか」と。

実釣動画

今回の釣行の様子は、YouTubeチャンネル「ジギングジャーニー」でも公開しています。

ブログ記事では書ききれなかった、イワシとの必死の格闘シーンや、オオモンハタに「ふぉっ!」と変な声を出してしまったヒットの瞬間など、臨場感たっぷりの映像をお楽しみください。

動画を観ていただければ、私の「予習の成果」と「現場でのパニック」のギャップがよく分かるはずです(笑)。

伊勢湾ヒラメの泳がせ釣りまとめ

座布団クラスのヒラメは次回への宿題となりましたが、初挑戦でこれだけの釣果に恵まれたのは、大進丸さんとYouTubeという「新旧の師匠」のおかげです。

最後に、今回学んだことを備忘録として残しておきます。

  • 左手冷却は必須: イワシの元気さがアタリの数に直結する。

  • 針付けは練習あるのみ: お尻の針が外れやすい問題は、次回の課題。

  • 現場の声を信じる: YouTubeの「40秒」は目安。船長のアドバイスこそがその日の正解。

ブログを最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

普段ルアーしかやらないという皆さんも、たまにはエサ釣りの奥深い世界に浸ってみてはいかがでしょうか? きっと、新しい釣りの楽しさ(と最高の食卓)が待っているはずです。

次回のジギングジャーニーも、お楽しみに!

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この記事を書いた人
ジギングジャーニー編集長

釣具メーカーでリールの開発設計をやっていた釣りバカです。20代までは主にバス釣り、その後の海外生活を機に日本の海に囲まれた環境の素晴らしさを再認識。そこからは海でのジギングやキャスティングで青物メインに狙ってます。

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