皆さん、こんにちは!ジギングジャーニーです。
今日は、いつものブログ記事とはちょっと違った内容でお届けします。
というのも最近私がハマっている釣りにサワラキャスティングというものがありまして、今回、なんで自分がこの釣りに魅了され、ハマったのか?を自分なりに整理してみたんです。
正直、自分でも上手く言語化できるか分かりませんが、今までのシーンを思い出しながら書き出してみたいと思っています。
なぜこんな記事を書こうと思ったのか?不思議に思いますよね?「そんな記事、誰が読むの?」なんて思うかもしれませんが、いいんです(笑)。これはほぼ自己満足に近い記事なので。
ということで、今回は私とサワラとの初めての出会いや、サワラキャスティングにのめり込んでいった過程をありのままにお伝えしたいと思います。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
僕がサワラキャスティングに魅了された理由とは?
夜明けのナブラ~序章~
この投稿をInstagramで見る
朝焼けで薄紅色に染まった海を前に、僕は釣り船の船首で息を呑んでいた。まだ少し肌寒い早朝、まだしっかり起ききっていない僕は軽くあくびをしていた。その瞬間だった――海面がざわめき出したのだ。水面がボコボコと泡立ち、まるで巨大な生き物が海の下で息をしているような光景。
ナブラだ! 船長が「鳥が舞ってるぞ!ナブラだ、あそこだ!」と指をさす。見ると、数十メートル先に海鳥が旋回し、水面に突っ込んでいる。そこだけ海が騒がしく沸騰しているみたいだ。
一気に眠気なんて吹き飛んだ。心臓がドキドキと高鳴り、気がつけば僕は急いでロッドを握りしめていた。足元がおぼつかないのも構わず船べりへ駆け寄る。狙うはもちろんサワラだ。海のフィッシュイーター、ナブラの主役であり、僕たち釣り人の憧れのターゲットである。
「いくぞ…!」小声でつぶやきながら、僕はルアーをナブラめがけて思い切りキャストした。ルアーが朝日にキラリと光りながら飛んでいく。着水と同時にリールを巻き始めたそのとき――ガツンッ!という衝撃とともにロッドが弧を描いた。「ヒットか!?」思わず声が出る。次の瞬間、リールから「ジジジジーッ!!」という甲高いドラグ音が響いた。
僕の人生にこんなドラマチックな瞬間が訪れるなんて、数年前の僕は想像すらしていなかった。
海外生活からの帰国、そして釣りへ
僕は海外で生活していたことがある。ただそこは海が全くない内陸だった。そのため、新鮮な海産物に出会える機会なんてほとんどなかった。
だから、たまたま海沿いに行くたびに、目の前に並ぶ美味しい魚介類に大喜びし、帰国するたびに回転寿司に駆け込んでいた。
この時、改めて感じたのは、海に囲まれたこの日本って、本当にすごいってこと。釣り人にとって最初から最高の環境が整っているのだから。日本を離れてこそ、そのありがたみを実感。そして、帰国後は「新鮮で美味しい海の魚を自分の手で釣る!」という夢を抱いて帰国したのを覚えている。
ある日、何気なくインターネットで地元のことを調べていたら、「伊勢湾でサワラ爆釣!」といった記事タイトルが目に飛び込んできた。海でどの魚をターゲットにしようと探していた僕は、夢中でページをスクロールした。海面が銀色の魚で埋め尽くされ、リールのドラグが唸る情景が文章から伝わってきて、読んでいるだけで胸が熱くなったのを覚えている。
「こんな世界があるのか…!」と素直に驚いた。どうやら伊勢湾ではオフショア(船から沖に出る釣り)でサワラが狙えるらしい。サワラといえば刺身や西京焼きでおなじみの美味しい魚だが、その釣り方やスリルについては全く知らなかった僕。だが記事の筆者が描く釣りの情景に、知らず知らず引き込まれていた。そして気づけば、「よし、やってみよう!」と心が決まっていた。
こうして人生初のサワラキャスティングに挑戦することが決まったのだった。
ツンデレなサワラとの出会い
この投稿をInstagramで見る
さて迎えた初めてのサワラキャスティング当日。期待と不安で昨晩はほとんど眠れなかった僕は、夜明け前に港へ向かった。釣船に乗り込むと、エンジン音とともに闇夜の海へと滑り出す。空が白み始める頃、海面に目を凝らしながらサワラの気配を探した。
すると突然、船長が「前方にナブラ発見!」と叫ぶ。心の準備もそこそこに、船はそのポイントへ急行した。これぞまさにナブラ打ち本番だ、と胸が高鳴る。
「どうぞ!」という船長の合図と共にルアーをキャストする。が、焦るあまり狙いが定まらず、ルアーはナブラの手前にポチャリ…完全に見当違いの場所に落ちてしまった。しまった!と思う間もなくナブラは沈み、サワラたちは海のどこかへ姿を消してしまった。最初のチャンスはあっけなく終了。肩透かしをくらったようで思わず苦笑いが漏れる。
しかし諦める暇もなく、次から次へと海はドラマを見せてくれる。その後も別のナブラが湧き、そのたびに胸が高鳴った。ルアーを投げる腕にも徐々に力が入る。ある時なんて、僕のルアーのすぐ後ろでサワラが豪快に跳ねたものだから、「今度こそ来た!」とリールを巻く手に力が入った。
しかし…何も掛からない。どうやらサワラさんは焦らし上手らしい。追いかけてはくるものの、肝心のルアーには食いついてくれないのだ。まさにツンデレだ。「お願いだから食ってくれ〜!」と心の中で懇願するも、サワラは気まぐれに姿を見せたり消したりを繰り返すばかり。
それでも海上で感じる高揚感は半端ではなかった。水面がざわめくたびに、一喜一憂の連続だ。手元に伝わる小さなアタリにも「おっ、来たか!?」と過剰に反応してしまう自分がおかしい。結局その初釣行で僕は一匹も釣り上げることはできなかった。
それどころか、唯一「ヒットした!?」と感じた瞬間は、鋭い歯を持つサワラにリーダーごとルアーを切られてしまっただけ。巻き上げた先にルアーがなく、ラインがスパっと切断されていたのを見たときの虚しさと言ったら!サワラに「まだまだ甘いね」と笑っていなされたような気分だった。
だが、ボウズでも不思議と悔しさはなかった。むしろ、魂が震えるような興奮に満たされていた。幸運にも同船者が見事なサワラを一本釣り上げ、そのファイト(格闘)の様子を目の当たりにできたのだ。
銀色に輝く魚体が海面を割って現れ、激しく暴れるたびに水しぶきが上がる。それを同船者が必死にいなしている。最後は船長がタモ網ですくい上げ、取り込んだ瞬間、船上のみんなで歓声をあげた。間近で見たサワラは想像以上に大きく、美しく、そして凶暴だった。その鋭い歯と精悍な顔つきは、まさに海のハンター。
僕はその日、一匹も自分で釣れなかったにもかかわらず、不思議と清々しい気持ちで港へ帰った。心地よい疲労感とともに、「次は絶対に自分で釣ってやるぞ」と新たな闘志が湧いてきた。サワラに翻弄された初挑戦だったが、同時に完全に心を奪われてしまったのだった。
五感で味わうサワラとのファイト
この投稿をInstagramで見る
あれから数週間後、ついに冒頭のシーンに繋がる瞬間が訪れた。再び早朝の伊勢湾。あの日と同じように朝日に染まる海に出ていた僕は、それなりに上達したキャスティングでルアーをナブラの真ん中へ送り込んだ。すると今度は――ガツンッ!という明確な衝撃が手元に伝わってきたのだ。
「ヒット!!」興奮で声が裏返る。ロッドが大きくしなり、ラインが勢いよく引き出される。リールから響く「ジジジジーッ!」というドラグ音は、まるで歓喜の雄叫びのようだ。視界の隅で船長が「落ち着け、慌てるな!」とアドバイスしてくれたが正直耳には入ってこない。全神経がサワラとの一本勝負に集中していた。
ただ夢中でリールを巻き、時折走られれば耐えて、また巻く。魚が右に走ればロッドを倒して追従し、左に走れば体ごと向きを変える。五感のすべてが研ぎ澄まされていた。朝陽がきらめく中、水面下で銀色の閃光が暴れるのが見える。バシャッ!と水しぶきの音が上がり、潮の匂いがいっそう濃く鼻を打った。腕に伝わる振動一つひとつが、サワラからのメッセージのようだ。「まだまだ暴れてやるぜ」と魚が言い、僕は「負けないぞ」と応えるようにロッドを握り直す。
やがて、暴れ回っていたサワラの引きに少しずつ弱まりが感じられた。勝負はクライマックスだ。慎重にリールを巻き取り、魚との距離を詰める。水面近くでギラリと光る魚影——ついにその姿を現したサワラを、船長が待ち構えていたタモで一気にすくってくれた。
「やった!捕ったぞ!」思わず大声が出た。船上に引き上げられたサワラは堂々たるものだった。太陽の光を受けてその魚体がキラキラと輝き、まさに海からの宝物だ。何より、生き物の温もりと重みが手にずっしりと伝わってくる。震える手でそっとサワラの尻尾を掴むと、まだ力強くビクビクと尾を振っていた。生命の躍動を直に感じて、思わず「すごい…」と呟いてしまう。
同船者も自分のことのように喜んでくれて、ハイタッチを交わす。船長も「おめでとう!」と笑顔で声をかけてくれた。小さな船の上で、僕は何度も何度も「やったぞ…やったぞ!」と心の中で叫んだ。
こうして念願の初サワラを手にした瞬間、全身で感じていた。リールの音、潮の香り、海水のしぶきの味、竿を通じて感じる魚の力、そして目に焼き付くサワラの雄姿——五感すべてが総動員されたようなあの感覚は、何にも代え難い宝物になった。釣りって本当にすごい。
釣り上げたサワラは氷いっぱいのクーラーボックスに大事に納めた。後で刺身や塩焼きにして味わうのも楽しみだが、今はただ、この手で魚を捕まえたという充実感に浸っていた。
広がる釣り仲間の輪
サワラを釣ることで得たものは魚そのものだけじゃない。釣りという趣味は人との繋がりをどんどん広げてくれる。後日談になるが、それ以来、僕はあの初サワラの感動が忘れられず、この体験をジギングジャーニーのブログの記事やYouTube動画として投稿している。
すると、思いがけず多くの反響があった。釣船で一緒になる人には「YouTube見てます」とか、「一緒のタックル揃えました」、中には握手をお願いされることも。「今度一緒に行きましょう!」と声をかけてくれる人もいて、本当に驚いた。僕のブログや動画を読んだり、観て共感してくれた人と繋がれるなんて、インターネットとメディアの力はすごいなあと実感した。
こうして釣りを通じてできた縁は、僕の世界を一気に広げてくれた。知り合った仲間と情報交換したり、一緒に釣行したり。気がつけば、毎日が楽しみでしょうがない自分がいる。
以下はジギングジャーニーのYouTubeチャンネルのサワラキャスティング特集。
時間のある時に覗いてもらえると嬉しい。
旅はまだ続く
いかがでしたでしょうか?今回のストーリーは若干大げさに表現した部分もありますが、基本的に実体験をもとにしたものです。
振り返ってみれば、海外から帰ってきて海釣りを再開したことで、僕の人生はすっかりカラフルに塗り替えられたように感じます。最初は一匹の魚を釣ることさえままならなかったけれど、試行錯誤の末につかんだあのサワラとの出会い。
そしてそれをきっかけに広がった仲間との絆や、新たな経験の数々。ほんの小さな一歩だったはずの「釣りに行ってみよう」が、こんなにも豊かな物語を連れてきてくれるなんて、自分でも驚きです。
まだまだ釣り人としては半人前の僕ですが、「ジギングジャーニー」という名の通り、旅はこれからも続いていきます。きっとまた笑ったり、失敗したり、時には感動で胸がいっぱいになったりするのでしょう。そのたびに、今回のように皆さんにお話しできたらと思っています。
今後はサワラをはじめ日本の恵まれた海産物を美味しく食べられるように、オヤジ料理にも磨きをかけていきたいと思っています。
最後に、ここまで読んでくださったあなたにお礼を言わせてください。ありがとうございます!少しでも「楽しそうだな」「自分も挑戦してみたいな」と感じてもらえたなら、これ以上嬉しいことはありません。
釣りの経験がある人もない人も、海の魅力とドラマは誰にでも平等に味わわせてくれると僕は思います。もし機会があれば、ぜひ竿を片手に海辺に立ってみてください。きっと、風の匂いや波の音が、今回の僕の物語をふっと思い出させてくれるはずです。そしていつか、一緒に笑いながら釣りができたら最高ですね。
それでは、皆さんも素敵な釣りの旅路を!
コメント