オープンイヤー型イヤホンの注目モデルとして話題になっている「OpenFit 2」。今回は、先代モデルのOpenFitやOpenFit Airとの違いを踏まえつつ、実際に筆者が釣りやランニング、通勤で使ってみた感想を詳しくお伝えします。
結論から言うと、「耳をふさがない」イヤホンとしての完成度がさらに高まり、シーンを問わず“ながら聞き”を楽しみたい方にとって、大きな進化を感じられる仕上がりです。本記事では、スペック面から実際の使用感、そしてどんな人に向いているのかまで徹底的に解説していきます。
OpenFit 2ってどんなイヤホン?先代OpenFitやOpenFit Airとの違いは?

そもそもオープンイヤー型イヤホンってどういうもの?
オープンイヤー型イヤホンとは、その名の通り「耳をふさがない」構造をもつイヤホンのことです。一般的なカナル型やインナーイヤー型と異なり、耳の穴に密着しないデザインになっているため、周囲の音を自然に取り込みやすいという特徴があります。
この構造によって、音楽やラジオを聞きながら外部の音も同時に聞こえやすくなるため、以下のような利点があります。
- 周囲の状況を把握しやすい
交通量の多い場所を歩くときやランニング、釣りなどで周囲の物音をキャッチしたいときに便利。 - 耳への圧迫感が少なく、長時間の装着でも疲れにくい
耳の穴そのものを塞がないため、開放感が高い。 - 耳を清潔に保ちやすい
カナル型に比べ、イヤーピースが耳の奥に入らないので汗で蒸れることもなく衛生的にケアしやすい。
一方で、外部の音がよく聞こえるがゆえに、環境が騒がしい場所だと音楽の音量を上げざるを得ないシーンがある点や、音漏れに対する配慮が必要な場合があるなど、カナル型・インナーイヤー型とは異なる使い方が求められます。
OpenFit 2のスペック一覧と注目ポイント
さて早速気になるOpenFit 2の特徴を表にまとめると以下の感じです。
OpenFit 2の特徴をざっくりまとめると、より進化した装着感、音質、そしてバッテリー性能が挙げられます。スペックでも確認してみましょう。
項目 | OpenFit 2 |
---|---|
発売年 | 2025年1月16日 |
連続再生時間 | イヤホン本体:最大11時間 充電ケース使用で合計:最大48時間 |
充電時間 | 1時間 |
防滴・防水性能 | IP55 |
接続方式 | Bluetooth 5.4 |
重さ | 9.4g ± 0.2g |
価格帯 | 25,880円(税込) |
主な特徴 | 人間工学に基づいた装着感、軽量設計、外音取り込みの快適さ、通話品質向上 |
- 重量: 片耳約9.4gと超軽量で、長時間の装着でも疲れにくい設計です。
- バッテリー持続時間: イヤホン単体で最大11時間、充電ケース併用で最大48時間の再生が可能です。
- 防水性能: IP55の防水性能を備え、汗や小雨程度であれば問題なく使用できます。
- 接続性: Bluetooth 5.4に対応し、最大2台のデバイスと同時接続できるマルチポイント機能を搭載しています。
前作OpenFitやOpenFit Airとの違い
OpenFitシリーズには、先代モデル(OpenFit)や、さらに軽量化を図った「OpenFit Air」も存在します。それぞれに特徴がありますが、OpenFit 2はシリーズの中でも最新機種で、新機能が搭載され、機能面・音質面ともに着実に進化している印象です。以下は各機種の比較表です。
項目 | OpenFit 2 | OpenFit | OpenFit Air |
---|---|---|---|
重量 | 約9.4g | 約8.3g | 約8.7g |
連続再生時間 | 最大11時間(イヤホン単体) 充電ケース併用で最大48時間 |
最大7時間(イヤホン単体) 充電ケース併用で最大28時間 |
最大6時間(イヤホン単体) 充電ケース併用で最大24時間 |
充電時間 | 1時間 | 1時間 | 1時間 |
防水性能 | IP55 | IP54 | IP54 |
Bluetooth | 5.4 | 5.2 | 5.2 |
価格 | 約25,880円 | 約24,800円 | 約19,800円 |
発売年 | 2025 | 2023 | 2024 |
ここからはOpenFitやOpenFit Airになく、OpenFit 2に初めて採用された新機能についてその内容とメリットについて見ていきましょう。
OpenFitは販売中止になってますが下位機種のOpenFit Airでも良いという方は以下のレビューも参考にして頂ければと思います。
デュアルスピーカーシステム
OpenFit 2は、各イヤホンに2つのスピーカーを内蔵しています。1つは低音域専用、もう1つは中高音域専用です。
メリット: このデュアルスピーカーシステムにより、低音から高音までバランスの取れた豊かな音質を実現しています。音楽の細部までクリアに再生でき、より臨場感のあるサウンドを楽しめます。
改良されたイヤーフックデザイン
OpenFit 2のイヤーフックは、従来モデルよりも薄く設計され、眼鏡をかけている方でも快適に装着できるようになりました。
メリット: 薄型のイヤーフックにより、長時間の使用でも耳への負担が軽減され、眼鏡との併用でも違和感が少なくなります。これにより、日常生活やスポーツ中でも快適に使用できます。
物理ボタンの追加

OpenFit 2には、各イヤホンに物理ボタンが搭載されています。
メリット: 物理ボタンの追加により、音楽の再生・停止、曲送り、音量調節などの操作が直感的に行えます。タッチセンサーと比べて誤操作が少なく、運動中や移動中でも確実に操作できます。
OpenFit 2の徹底レビュー!使って分かった使用感をシーン別にご紹介
それでは、私が実際にOpenFit 2を使ってみて感じた点を、利用シーンごとにレビューしていきます。通勤・通学のように日常的に使う場面から、釣りやランニングのようにアウトドアやスポーツシーンでも活躍できるのか、体験談を踏まえて解説します。
通勤・通学で使う場合の使い勝手は?
通勤・通学時にOpenFit 2を利用すると、外の環境音が自然に耳に入ってくるので、電車やバスのアナウンスを聞き逃しにくい点が大きなメリットです。また、朝夕のラッシュ時など、人混みの中でも軽量設計のおかげで耳が痛くならず、ストレスフリーに音楽やラジオを楽しめます。
一方で、満員電車のように周囲がかなり騒がしい状況だと、音量を上げなければ音楽がかき消されることもあります。オープンイヤー型の宿命ともいえますが、そのぶん周囲の様子を把握しやすいという利点とトレードオフの関係にあると言えるでしょう。個人的には音量を大きくしすぎず、BGM代わりに穏やかに音声を楽しむスタイルが合っているように感じました。
あとは感染症の流行する時期だとマスクを着用することも多いと思いますが、マスクを付けている時は問題ないのですが外すときにOpenFit 2に引っかかるのは個人的に煩わしく感じました。スマホのFaceIDを活用する際にはどうしてもマスクを外さざるを得ないので。
釣りで使う場合の使い勝手は?
- サングラスや眼鏡を付けたままでも問題なし
OpenFit 2のような耳に引っ掛けるタイプのイヤホンだとサングラスや眼鏡を付けながら使えるの?違和感はないの?と気になる方も多いでしょう。
その点は大丈夫です。私も釣りやランニングをする際にサングラスをしますが問題なく使えていますよ。 - 物理ボタンで誤操作なし
個人的には物理ボタンになったことが一番助かっています。OpenFitもOpenFit Airもタッチコントロールだったのですが、寒さで指がかじかんでいたり、濡れていたりすると上手く操作ができずいちいちスマホで操作していました。これが物理ボタンになったことで1クリックで再生停止、2クリックで次の曲、長押しで音量調節といった感じで、誤操作なくストレスフリーで操作できています。 - リフレッシュでき集中力も回復
私が最近はまっているサワラキャスティングでは釣れない時間も多いので集中力が切れそうになるのですが、このOpenFit 2で好きな音楽を聴くことでリフレッシュでき、やる気が戻ってきます。 - 船の移動時はエンジン音で聞こえづらい
さすがに船の移動時はエンジン音などが大きいのでかなり音量を上げないと音楽などが聞こえませんが、釣りをしている間は全く問題ありませんよ。オープンイヤー型なので周囲の状況はきちんと把握できます。船長のアナウンスや仲間からの声かけも聞き逃しにくいのは大きなメリット。 - IP55で防水性能も向上
雨や水しぶきがかかる可能性もありますが、IP55相当の防水性能があるため、多少の水滴なら問題なく使用できました。 - 陸からの釣りも快適
船釣りだけではありません、人が多い釣り公園などでも、周りの様子を常に確認できる安心感があります。誰かが近くで声をかけても気づきやすく、安全面でも優れていると感じました。防滴性能のおかげで軽い雨ぐらいなら慌てずに済みますし、装着感が軽いため、長時間の釣行でも耳の疲れを感じませんでした。
ランニングで使う場合の使い勝手は?
オープンイヤー型とランニングの相性は抜群だと感じています。筆者自身、マラソン大会に参加する際にもOpenFit 2を着けてフルマラソンを走りきりました。疲れてくると音がわずらわしく感じるものなんですが、全く気にならず最後まで音楽を聴きながら走りきっていました。
- 周囲の状況把握
普通のイヤホンやヘッドホンだと車や自転車が接近する音に気づきにくい場合がありますが、OpenFit 2なら自然に環境音を取り込みつつBGMも楽しめます。応援の歓声もバッチリ聞こえます! - 装着の安定感
耳に引っ掛けるようなデザインで、走っていてもズレにくく、煩わしさがありません。 - 疲労感の少なさ
カナル型よりも耳が蒸れにくく、長時間走っていても耳が痛くなりにくいのが助かりました。 - 夏場は汗が気にならない
インナーイヤー型のイヤホンだと夏場は汗で蒸れることが多いですが、このオープンイヤー型だと全く気になりません。ランニングでのメリットとしては個人的にはこれが一番大きいと思います。
暑い季節に走るときは汗をかきやすいので、防水性能がどれほど効果を発揮するか気になるところですが、運動程度の汗や小雨くらいなら問題なく耐えられる印象です。ただし、完全防水ではないため、大雨や水洗いには注意が必要でしょう。
デザイン・装着感の変化は?
OpenFit 2は、先代モデルからデザインが若干シャープになり、装着感も微妙に改良されています。耳にひっかけるアーム部分が人間工学的に調整されているため、装着したときの安定感が増しました。耳にしっかり乗ってくれる感覚があるのに、締めつけ感はほとんどありません。
また、素材の質感がマット加工に近い仕上がりで、指紋や皮脂などが目立ちにくいのも好印象。カラー展開も落ち着いたものが多く、スポーツシーンだけでなく普段使いにも合わせやすいデザインだと感じます。
音質・機能面のアップグレードをチェック
オープンイヤー型という特性上、カナル型イヤホンと比べると低音の迫力には限界があるものの、OpenFit 2は全体的にバランスがとれていて、ボーカルや中高域の繊細な音がとてもクリアに聞こえます。楽器の定位も把握しやすく、長時間リスニングしても耳が疲れにくいチューニングがなされています。
さらに、通話品質が向上している点にも注目。マイクの位置や音声処理アルゴリズムが調整されているおかげで、騒がしい場所でも相手に声が届きやすくなりました。オンライン会議や電話で使用しても相手から「声がこもって聞こえる」と言われることはあまりなく、むしろ「周囲の騒音が少なく感じる」と言われることが増えた印象です。
バッテリー持ち・耐久性はどう変わった?
OpenFit 2は連続再生時間が約11時間に伸びており、前作OpenFitの7時間よりも4時間長くなりました。筆者の使用感でも、丸一日(通勤・通学+ランニング+通話など)使っても、帰宅時点でバッテリーがまだ余っていると感じるほど。ケース込みでは20時間以上の使用が可能なので、週末の釣り旅行や出張でも安心感があります。
あとはケースに10分入れると急速充電され、それだけで2時間の再生ができるのも嬉しいところです。不意な充電忘れも挽回できます。
OpenFit 2はこんな人におすすめ!
①耳をふさがずに作業や移動をしたい人
オープンイヤー型は、“ながら聞き”に特化したイヤホンです。音楽やラジオを楽しみつつ、周囲の状況も把握したいという方にはぴったり。パソコン作業や家事の最中に装着しておくと、家族や同僚から声をかけられても気づきやすく、コミュニケーションを取り損ねるリスクが減ります。
②屋外・アウトドアで安全を確保したい人
私のように釣りやジョギングなど、外でのアクティビティを楽しむ際には、周囲の音を聞き取りやすいというのが最大の強み。船釣りの場合でも船長のアナウンスを聞き逃さないですし、ランニング中に車や自転車の接近を把握できるため、事故のリスクを下げられます。陸での釣りでは骨伝導イヤホンも良いですが、船の釣りは骨伝導だと船酔いする可能性があるのでオープンイヤー型イヤホンを私は愛用しています。
③長時間着けても疲れないイヤホンを探している人
カナル型のイヤホンは耳に密着する分、長時間つけていると痛みや蒸れを感じやすいことがあります。OpenFit 2は耳にのせるだけの構造なので、圧迫感がほとんどなく、快適に使えるのが魅力です。長時間釣りをする人やマラソン大会に参加する人でも耳の疲れを感じにくいでしょう。
よくある質問(Q&A)
- Q音漏れはどの程度?気になる周りの反応
- A
オープンイヤー型イヤホンなので、カナル型に比べると音漏れしやすい傾向があります。とはいえ、音量を常識的な範囲に設定していれば、周りに大きな迷惑をかけることは少ないと感じます。満員電車や静かな図書館のような場面では少し注意が必要ですが、通勤中に適度な音量であれば、隣の人に聞こえるほどではありません。逆に、屋外や釣り場などではあまり気にしなくていいでしょう。
- Q先代モデルやOpenfit Airから乗り換える価値はある?
- A
すでにOpenFitやOpenFit Airを使用していて大きな不満がない場合は、必ずしも買い替えが必要というわけではありません。しかし、バッテリー持ちの向上や通話品質の改善、装着感の安定度アップなど、OpenFit 2には確かな進化があります。価格差を考慮しても、毎日のように使用する人や、通話やアウトドアでの使用が多い人には乗り換えのメリットは十分にあると言えるでしょう。
- Qスマホやデバイスとの接続は簡単?
- A
初回ペアリングは他のBluetoothイヤホンと同様、ケースから取り出してスマホのBluetooth設定画面でOpenFit 2を選択するだけで完了します。一度ペアリングすれば、ケースから取り出すだけで自動接続してくれるので、使い始めがスムーズ。接続の安定性も非常に高く、屋外で使っていても音飛びや途切れがほとんど発生しないため、ストレスなく使えます。
以下のShokzの公式ホームページも参考にしてみてください。
OpenFit 2レビューのまとめ「ながら聞き」の新定番イヤホン
いかがでしたでしょうか?
今回はOpenFit 2を実際に筆者が釣りやランニング、通勤で使ったレビューを以下のような内容でしてみました。
- そもそもオープンイヤー型イヤホンってどういうもの?
- OpenFit 2のスペック一覧と注目ポイント
- 前作OpenFitやOpenFit Airとの違い
- 通勤・通学で使う場合の使い勝手は?
- 釣りで使う場合の使い勝手は?
- ランニングで使う場合の使い勝手は?
- デザイン・装着感の変化は?
- 音質・機能面のアップグレードをチェック
- バッテリー持ち・耐久性はどう変わった?
- OpenFit 2はこんな人におすすめ!
- よくある質問(Q&A)
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