「安くても信頼できるエギング用リールってないの?」そんな釣り人の不安を吹き飛ばすのが、ダイワの新作スピニングリール「23レガリス」です。
本記事では23レガリスの基本スペックから実釣インプレ、番手選びのコツ、競合機種との比較、カスタムTips、疑問解消まで徹底インプレしたいと思います。釣り好きブロガー目線で語っていきますので、最後までお付き合いください。
23レガリスのインプレ!まずは基本スペックと特徴
2023年フルモデルチェンジで生まれ変わったレガリス。上位機種譲りの最新技術を搭載しつつ、実売1万円以下とは思えない完成度を誇るコスパ最強リールです 。安価でも信頼できる理由を、ユーザーの不安目線に立って解説していきます。
AIRDRIVE DESIGN(エアドライブデザイン)採用
23レガリス最大の進化ポイントが、上位機種にも搭載されている新設計思想「エアドライブデザイン」です。ローターとベールに軽量化技術を投入し、回転の始動が驚くほど軽いのが特徴。 従来よりも回転慣性が大幅に低減され、ルアー操作時のレスポンス向上につながっています。以下が画像は上位機種EXISTのものです。
実際にハンドルを回すと、「スッ…」と糸ふけを回収できる軽快さに驚くでしょう。ティップランでもキャスティングでもしゃくり後の糸ふけ回収がスムーズにできますよ。
エアドライブローター
独自の球体カット理論に基づき剛性を維持したまま極限まで肉抜きされた新形状ローター(以下画像の赤丸部が肉抜きされた形状)で、従来比で飛躍的な軽量化を実現 。ローター自体が軽いため、ハンドルを回し始める際の抵抗感がほとんどありません。
実釣ではこの差が如実に表れ、シャクリ→フォールの合間に素早く糸ふけを巻き取る動作がストレスなく行えます。「巻き始めがやたら軽いな!」と感じたら、それはエアドライブローターの恩恵です。
エアドライブベール
ベール(ラインを導く金属フレーム)も細身のワイヤータイプになり、ローター全体の軽量化に貢献 。必要な強度を保ちつつ余計な重量を削ったこのベールのおかげで、キャスト時のライン放出がスムーズです。
以下画像で見てもベールがかなり細いです。
ベール開閉の動作も軽く、長時間の釣行でも指への負担が少ない設計になっています。また、新形状のアームレバーによりラインの引っ掛かりも大幅軽減 。エギング初心者が心配する「投げたらベールにラインが絡んだ!」というトラブルも起きにくくなっています。
ZAION V製ボディで剛性アップ
23レガリスのボディ(本体フレーム)素材には、ダイワ独自のカーボン樹脂「ZAION V(ザイオンV)」を採用 。金属に迫る強度と金属を凌ぐ軽さを両立した最新素材で、従来モデルより剛性と耐久性が向上しました。「安価な樹脂ボディだと大型イカを掛けたとき歪むのでは?」という不安も、ザイオンVなら不要です 。
しかも軽量なのでリール全体の自重も削減でき、LT2500S-XHモデルで前モデル比20gも軽量化(※18レガリス比)されています 。実際手にとると「おっ、軽い!」と感じるはずです。後述する通り2500番クラスで自重185g と、一昔前の上位機種並みの軽さに驚かれるでしょう。剛性もアップしているので、安価だからといって“すぐガタが来る”心配は格段に減っています。
ねじ込み式ハンドルの採用
23レガリスはシリーズ初となる「本格ねじ込み式ハンドル」を搭載 。ハンドルを本体にねじで直接固定する方式で、従来の折りたたみ式ハンドルに比べガタつきが大幅軽減し、巻き心地がアップしています 。実際リールを握ってみると、ハンドルを回した際の剛性感が従来モデルとはまるで別物。
エギの微妙な動きやアタリを感じ取るとき、ハンドル部に不快なブレがないのは大きなメリットです。「安いリールはハンドルがグラつく」という不安も、23レガリスでは無用でしょう。しかも折りたたみ機構を省いたことで耐久性もアップし、高負荷でも軸ぶれしにくい構造となりました 。この仕様、実はシマノでは上位機種(ストラディック以上)で採用されている方式と同等とのこと 。1万円以下のリールに惜しみなく投入された点は大きな評価ポイントです。
LC-ABSスプールで遠投性能向上
スプール(糸巻き部)には新形状の「LC-ABS(ロングキャストABS)スプール」を採用。従来のABSIIスプールよりも糸放出時の抵抗を減らし、約5%飛距離アップを実現しています 。具体的にはスプールの縁(リング)部分を前方へ突出させ、キャスト終盤までラインがスムーズに放出される設計です 。
これによりラインの放出抵抗を減らし、結果として飛距離が伸び、バックラッシュや糸噛みなどのトラブルも軽減します。エギングでは遠投が必要な場面も多いので、これは嬉しい改良点。「飛ばない…絡まる…」と悩む初心者でも、スッと伸びるキャストフィールを味わえるでしょう。
ATD Type-Lドラグの搭載
ドラグ(糸の出を調整する機構)には、最新の「ATD Type-L」(以下画像の赤丸部)を採用しています。ATDは魚の引きに応じてスムーズに滑り出し、滑らかに効き続けるダイワ独自のドラグですが、それをさらに改良し初動の追従性を高めたモデルがATD Type-Lです 。
簡単に言うと、ドラグを締め気味にしていてもグッと力が掛かった瞬間にスッと糸が出るのでラインブレイクしにくいのです 。エギングでは急な大物ヒットでもドラグが滑らかに効いてくれれば、ドラグ設定に神経質にならずファイトに集中できる ので初心者も安心。後述の実釣インプレでも触れますが、「ドラグ音を聞きながらやりとりする楽しさ」をぜひ味わってください。
タフデジギアで耐久性◎
内部のメインギアにはダイワの高精度設計「タフデジギア」を搭載。過酷な使用にも耐え、なめらかな回転が長持ちする強靭な心臓部です 。従来モデル(18レガリス)の頃から定評ある滑らかな巻き心地に加え、耐久性が強化されているのは朗報です。
「安いリールだとすぐ歯が欠けたりしないか?」という不安も、タフデジギアなら一安心。実売価格1万円を切るリールにここまでしっかりしたギアシステムが入っているのは驚きで、「敵なし」とまで評される所以です 。
その他の嬉しい機能
細かな点ですが、パーフェクトラインストッパー(新形状ラインクリップ)を搭載し、PE0.6号の細糸からリーダーの太糸までしっかり挟める設計になっています 。スプール部に付いたこのラインクリップ、地味に便利なんですよね。「クリップが硬すぎて細いPEが挟めない…」といったストレスも軽減しています。また、ラインローラー部にはツイストバスターIIIという最新の糸ヨレ防止機構を採用。
ラインローラーに特殊な溝を設けて糸のバタつきを抑える構造で、PEライン使用時のライントラブル軽減に効果を発揮します 。「細いPEラインを使うとスピニングでもバックラッシュする?」と心配な向きも、こうした工夫で安心して使用できます(※ツイストバスターIIIの効果は後述のQ&Aでも触れます)。
私もリール設計自体に糸ヨレ防止機構の開発で頭を悩ませた思い出が蘇ってきました汗
以上が23レガリスの主なスペックと特徴です。「軽さ・剛性・滑らかさ・遠投力・耐久性」あらゆる面で大幅パワーアップし、もはや1万円以下とは思えない充実ぶりですよね。 実際、兄貴分である21フリームス(上位機種)と同じZAION Vボディ・ローターを採用しつつ 、ローター設計は最新のエアドライブ系である点は注目すべきでしょう 。
上位機種から技術が惜しげもなく降りてきたことで、従来の「安くて軽いけどどこかチープ」というエントリーモデルのイメージを覆すリールに仕上がっています。 安価でもこれだけ信頼できる理由、お分かりいただけたでしょうか?それでは実際に伊勢湾・伊勢志摩エリアを舞台に、このリールを使ったエギング3つのシーン別インプレッションをお届けします!
23レガリスの番手・ギア比選びのコツとおすすめモデル
ここまで23レガリスの性能を見てきて、「よし、自分も使ってみたい!…でも番手(サイズ)やギア比はどれを選べばいいの?」という疑問が浮かぶ方も多いでしょう。エギング初心者にとってリールの番手選びは悩みどころですよね。
幸い23レガリスはラインナップが豊富で、エギングに適したモデルも複数存在します。 ここでは番手・ギア比選びのコツと、エギング向けおすすめモデルを紹介します。
基本は2500番台が扱いやすい
エギング専用リールや多くのエギングロッドが推奨するサイズは2500番台(ダイワ基準LT2500番)です。23レガリスで言えばLT2500S-XHがこれにあたります。ラインキャパはPE0.6号-200mと十分(※S=シャロースプール)で、ドラグ力も5kgあればアオリイカ相手には余裕です 。
自重185gと超軽量なので6~7ftのロッドとの相性も抜群。初めてエギング用に揃えるなら「LT2500S-XH」がまず鉄板の選択肢となるでしょう。実際、ダイワもこのモデルをエギングやバス釣り等バーサタイルに使えると位置付けています 。筆者もショア編インプレで使ったように、2500番台は軽快で取り回しが良くオススメです。
手返し重視ならハイギア(XH)
ギア比選びについては、エギング用途なら断然ハイギア~エクストラハイギア(XH)が向いています。エギングはシャクリ→糸フケ回収の繰り返しで、素早いラインスラック処理が求められる釣りです。
そのため巻取り長の長いハイギアモデルが有利。23レガリスでは番手名に“XH”が付くモデルがそれに該当し、2500S-XHなら87cm/回転、3000-CXHなら93cm/回転もの巻取り長があります 。実釣でも感じたように、この差は糸フケ回収や次投までのテンポに直結します。
一方でノーマルギア(例: LT2500Dは5.3:1で75cm/回転 )は巻取りスピードが落ちる分トルクがあり、重い仕掛けや他魚種狙いには安定します。ただエギング単体で考えるなら、筆者の意見では初心者ほどXH(高ギア)が使いやすいと感じます。素早い手返しで釣りがリズム良くなり、アタリに対してもテンポよく反応できますからね。
3000番台はライン容量とパワー重視
LT3000番は、ざっくり言えば2500番のボディに一回り大きなスプールと若干長いハンドルを付けたようなモデルです 。23レガリスではLT3000D-C(ノーマルギア)とLT3000-CXH(ハイギア)の2種があります。
ちなみに私は他用途でも使うのと春の大型アオリイカも考慮して23レガリスLT3000-CXHを持っております。
違いは主にスプールの糸巻き量とギア比です。LT3000D-Cはナイロン16lb-150m(PEなら1.5号-300m程度)の深いスプールでギア比5.3(ハンドル1回転80cm) 、LT3000-CXHはナイロン12lb-100m相当の標準スプールでギア比6.2(93cm巻取り) 。エギング用途ならPE0.8号-200m程度巻ける容量があり、秋イカ~春イカまでドラグ出されても安心です。
LT3000-CXHの自重でいうと200gとLT2500S-XHの185gに比べると少し上がりますが 、それでも十分軽量級。また3000番はハンドル長が55mmとややロングなので、1回転あたりのテコが効き巻上げパワーが増します 。汎用性を求めてシーバスにも転用したいなら3000番、エギング専用でとことん軽さ重視なら2500番という選び方もアリです。
LT2500S-DHでダブルハンドルの選択肢
23レガリスには珍しくダブルハンドル(DH)仕様が設定されています。番手としてはLT2500S-DHです。(上位機種のエメラルダスXではLT2500-DH、LT2500-XH-DHがダブルハンドル)
エギングでは好みが分かれますが、ダブルハンドルのメリットは前述の通りハンドル位置の安定と微細な巻き調整がしやすい点です。ティップラン派や、一定のレンジをキープして探る釣りでは有利に働くでしょう。一方デメリットは重量が数グラム増すこと。
LT2500S-DH(200g)はLT2500S-XH(185g)に比べて15g増加します。
初心者のうちはシングルハンドルで十分ですが、「エギングに慣れてきてダブルハンドルも試してみたい!」となったとき、後からハンドルだけ交換することも可能です。23レガリスはねじ込み式なので、SLPワークスや他モデル対応のダブルハンドルパーツを後付けできます 。最初からダブル仕様を買うか迷う場合は、ひとまずシングルXHを選んでおいて、後から物欲に応じてカスタム…でも遅くありません。
まとめると
エギング入門~中級者には 「LT2500S-XH」 が軽さ・バランス・速度の面で文句なしにおすすめです 。一方で他の釣りにも使い回したいなら 「LT3000-CXH」 を選べば応用範囲が広がります。ドラグや剛性も共通なので、扱いやすさ重視なら2500、パワー余裕見ておきたいなら3000…という感じですね。ちなみに「S」は浅溝スプールで細糸向け、「D」は深溝で太糸対応、「C」はボディが一回り小さいコンパクト仕様を意味します。エギング専用なら基本SスプールでOK。0.6~0.8号のPEラインを200m近く巻けますから十分です 。
最後に補足ですが、ギア比について初心者が迷ったらXHを選びましょう。理由は前述の通り手返しアップとアワセの効率が良いからです。ノーマルギアはもしエギング以外で重めのルアー(メタルジグやバイブレーション等)を頻繁に投げる予定があるなら検討してください。エギングだけならXHで困ることはまずありません。
以上を踏まえて、筆者イチオシのモデルは以下の通りです。
どれを選んでもコスパ抜群なことに変わりはありませんので、自分のスタイルやロッドに合った相棒を見つけてくださいね。
23レガリスの競合機種との比較(22セフィアBB、24エメラルダスX)
「23レガリスは他社や他のダイワ製品と比べてどうなの?」と気になる方のために、競合リールとの比較もしておきましょう。エギング用リールとしてライバルになりやすいのが、シマノ「22セフィアBB」と、ダイワ自身のエギングブランドから登場した「24エメラルダスX」(2024年発売)です。
それぞれ価格帯も近く、エギング初心者~中級者に人気のモデルです。以下に主なスペックと特徴を比較表にまとめました。
リール (番手) | 実売価格目安(税込) | 自重※ | ベアリング数(ボール/ローラー) | 防水性能 | 主な特徴・装備 |
---|---|---|---|---|---|
ダイワ 23レガリス LT2500S-XH | 約¥9,000前後 | 185g | 5/1個 | ★防水機構なし (要メンテ) | ザイオンVボディ&ローター、エアドライブローター/ベール、ATD-Lドラグ、タフデジギア、ねじ込みハンドル |
シマノ 22セフィアBB C3000SHG | 約¥12,000前後 (定価¥19,200) | 225g | 5/1個 | ★★Xプロテクト (防水構造) | CI4+カーボンボディ、マイクロモジュールギアⅡ、サイレントドライブ、ロングストロークスプール、Xプロテクト防水 |
ダイワ 24エメラルダス X LT2500-XH | 約¥16,000前後 (定価¥22,770) | 210g | 7/1個 | ★簡易防水 (マグシールド非搭載) | ZAION Vボディ&ローター、エアドライブローター/ベール、ATDドラグ、タイラバコア搭載? (未確認)、エギング専用チューン |
※自重は代表モデルの数値。セフィアBBダブルハンドル版は235g 。
それでは各モデルの特徴と、23レガリスとの比較ポイントを解説します。
価格
価格面では23レガリスが最安です。実売で9千円前後 と1万円を切るのに対し、セフィアBBは1.2万円ほど、エメラルダスXは1.6万円前後と徐々に高くなります。とはいえコスパ最強はレガリスで、1万円以下で得られる性能としては頭一つ抜けています。
自重(重量)
軽さ重視なら23レガリスの勝ち。LT2500S-XHで185gと他を圧倒する軽量さです 。セフィアBB C3000はCI4+ボディ採用とはいえ225gあり、ダブルハンドル版では235gと平均よりやや重め 。エメラルダスX LT2500はZAION V化で軽量化されたものの210gと、レガリスより25g重いです 。
この差は実釣で振り比べると結構感じます。特に長時間しゃくるエギングでは、軽いほど疲労軽減につながります。ただし重量=剛性や安定感にも関係するため、一概に軽ければ良いではないですが、レガリスの軽さは非常に魅力的と言えます。
巻き心地・滑らかさ
ここはシマノ セフィアBBが優位でしょう。マイクロモジュールギアⅡ&サイレントドライブ搭載で、巻いた時のシルキー感や静音性は価格帯以上との評価があります 。一方レガリスもタフデジギア+ねじ込みハンドルで巻きの重厚感・安定感は上がっていますが、シマノの超精密ギアには一歩譲るかもしれません。
ただしベアリング数はセフィアBBとレガリスどちらも5+1個で同等 。エメラルダスXは7+1個とベアリングが多く、ローター軽量化もあって巻き出しの軽さやレスポンスはレガリス同等に良好と思われます 。実際店頭で回した感じでは、エメラルダスXはレガリスよりベアリング分ヌルッと滑らか、セフィアBBはヌメッと上質という印象でした。
現時点での個人的な巻き心地は「セフィアBB ≧ エメラルダスX > レガリス」といったところですが、レガリスも決して劣ってはいません。むしろ「値段以上に滑らか」という声が多く、上位機種に迫る進化を遂げています 。
剛性・耐久性
剛性に関してはダイワ勢が有利です。レガリスとエメラルダスXはいずれもZAION V製ボディ&ローターで、金属並みの強度を持つとされています 。セフィアBBのCI4+ボディも軽く強い素材ですが、ローターは樹脂系で剛性はZAION Vに劣るとの意見もあります。
またレガリスはハンドル固定部の構造上、ガタつきが少なく剛性感を得やすいです 。耐久性では、ダイワ勢はタフデジギア(レガリス)や同等の高耐久ギア(エメラルダスX)で長持ちを謳っていますし 、セフィアBBも内部パーツに上位機種譲りの技術が投入されています。いずれにせよどれもエントリー~中級機としては十分な耐久性があります。
ドラグ性能
レガリスはATD Type-Lで初動滑らかさ◎ 、エメラルダスXもATD搭載(Type-Lかは不明ですが同等でしょう)。セフィアBBのラピッドファイアも不満の声なのは特に聞きません。強いて言えばATDの安心感は捨て難いですが、セフィアBBも実用ドラグ力3.5kg/最大9kgとスペック十分 。エギング用途ではどれも必要十分で、大差ない印象です。
防水性能
セフィアBBはXプロテクトというシマノ独自の防水機構(撥水コートとラビリンス構造で水侵入を防ぐ)を備え、海水での耐久性が高められています 。
エメラルダスXはマグシールドという防水構造がありボディとローターの隙間に磁性を持つマグオイルの壁を作ることにより防水しています。
一方レガリスは防水機構なし(=非マグシールド)です。
ということで、防水性能でいうと、セフィアBBやエメラルダスXに軍配が上がります。
ただし「防水機構なし=すぐダメになる」ではなく、使用後の洗浄やグリスアップ等メンテナンスでカバーできます。 釣行毎に水洗い&注油をすれば長く使えますので、ここは取り扱い次第でしょう。
エギング特化機能
エメラルダスXやセフィアBBはエギング専用モデルです。エメラルダスXは、例えばハンドルノブが最初からラウンド型パワーノブだったり(互換Sノブ)、ドラグクリック音が大きめ調整されていたりと細かなチューンがなされています。カラーリングもエメラルダスブランドらしいティールブルーで所有欲を満たしてくれます。
一方セフィアBBも「エギング専用」を謳うだけあり、ダブルハンドル設定(C3000SDH)やスプール下巻量調整目盛りなど気配りがあります。
23レガリスは汎用リールですが、実釣インプレの通りエギングに必要な性能は全て満たしているのでご安心を。「専用機でなくて平気?」と心配になるかもしれませんが、スペック表を見ても分かる通りもはや遜色ありません。
以上を踏まえると、ざっくり23レガリス vs 22セフィアBB vs 24エメラルダスXの印象をまとめます。
悩ましいですが、「初めての一台」で失敗しにくいのはやはり23レガリスだと思います。実売価格差で浮いたお金をラインやエギ購入に回せますしね。
筆者としても、レガリスを使い倒した上で必要に応じて上位機種にステップアップ…という順番をおすすめします。それくらい23レガリスの完成度とコストパフォーマンスは高いです。
ちなみに私はリールを買う際に店舗で実際に現物を手に取ってみるのですが、購入自体はネットですることが多いです。やはりネットの方が安いですし、ポイントも貯まるので。貯まったポイントで釣り道具も買えますしね。
23レガリスのカスタムTipsとユーザーあるある
23レガリスはノーマル状態でも十分高性能ですが、釣り人たるもの手持ちのタックルに手を加えてみたくなるもの。ここではさらに快適に使うためのカスタムTipsと、思わずクスッとするユーザーあるあるネタを紹介します。既に触れた内容と被る部分もありますがご容赦を。愛着の湧いた相棒を自分好みに仕上げて、トラブルなく長く使うためのヒントにしてください。
ラインローラーにベアリング追加
23レガリスのラインローラー部は、上位機種に比べると簡易的な構造で樹脂カラー(ブッシュ)が入っています。そこで定番カスタムがラインローラーへの小型ベアリング装着です。具体的には内径3mm・外径7mm・厚さ2mm程度のステンレスベアリングを1~2個組み込みます(機種によって必要数は異なる)。
これによりローラーの回転がスムーズになり、PEラインのヨレ軽減や、海水での塩噛み防止に効果があります。「ある日ローラーが回らずPEが毛羽立ってた…」なんてトラブル、避けたいですよね。ベアリング化してグリスアップしておけば、塩噛みして心も回らなくなる前に対処できます(笑)。
実際、筆者も使用後にラインローラーをチェックしていますが、まだ異音はないものの今後ベアリング化予定です。※カスタムは自己責任で。メーカー保証との兼ね合いもご注意ください。
ハンドルノブ交換(パワーノブ化)
標準のハンドルノブは小ぶりなT型ノブ(2500番)またはI型ノブ(1000-2000番)ですが、好みに応じてノブを交換するのも人気のカスタムです。幸い23レガリスのノブは汎用性のあるSサイズ互換なので、市販のSLPワークス製RCSノブやサードパーティ製カスタムノブに付け替え可能です。
例えば握りやすいラウンド型EVAノブにすれば、グッと力を込めやすくなり巻取り時の安定感が増します 。大型番手(4000番台以上)には最初からパワーライトノブが付いていますが 、2500-3000番台でも好みで付け替えてOKです。
交換方法はノブキャップを外して中のネジを緩めるだけなので簡単。交換ついでにノブ内部にベアリングを追加(1~2個)すれば、さらに回転がなめらかになります。新しいノブに変えると見た目のドレスアップ効果も高く、愛着が倍増しますよ。
ハンドルアーム交換
もっと大胆にカスタムしたい方は、ハンドルアーム自体を交換してしまう手もあります。23レガリスはねじ込み式ハンドル採用で、SLPワークス製や他機種(フリームス等)のハンドルと互換性があります 。たとえばRCSハンドル(カーボンアーム)に交換すれば、より軽量化と剛性アップが見込めます。
お気に入りのカラーのハンドルに替えて差別化するのも良いでしょう。注意点はハンドル長で、あまり長すぎるとバランスが崩れるので、2500番には50mm程度がおすすめです。純正ハンドルでも十分剛性があるので優先度は高くないですが、カスタム沼にハマるとついやってみたくなるものです…。
定期メンテナンス(オイル・グリス差し)
防水機構の章でも触れましたが、レガリスを長持ちさせるにはこまめなメンテナンスが重要です。具体的には、釣行後に真水でリールを洗い流し、水気を拭き取った後、各可動部にオイルやグリスを差してあげましょう。
特にラインローラー部・ハンドルノブ・ハンドル接合部あたりに1滴ずつオイルを注すだけでも違います。また半年~1年に一度はスプールを外してボディ内部を点検。簡単に開けられる構造なので、自分でギアにグリスを塗布したり清掃したりもできます(※自身で分解メンテする場合は自己責任でお願いします)。「リーズナブルなリールほどメンテナンスを惜しまず」が鉄則です。愛情を込めて手入れすれば、きっと応えてくれるでしょう。
ユーザー各々が工夫と愛情で自分のレガリスを育てるのも楽しいものですよね。「安いから雑に扱う」ではなく「安くても良い物だから大事に使う」、これこそ失敗しない長持ちのコツだと思います。
23レガリスのよくある質問と初心者の不安解消
最後に、23レガリスに関して初心者が抱きがちな疑問や不安にQ&A形式でお答えします。「ここが分からないから購入を迷っている…」というポイントがあれば是非チェックしてみてください。
Q1: PE0.6号など細いラインを使ってライントラブルしない?
A1: スピニングリールでは、主にキャスト時のラインのもつれ(いわゆる“糸噛み”や“毛羽立ち”)ですが、23レガリスはライン管理性能が高いので極細PEでもトラブルは少ないです。
理由は2つ。1つ目はLC-ABSスプールによりライン放出が滑らかで余計な抵抗を与えないこと 。これによりキャスト後半にありがちなスプールエッジ絡みのトラブルを約5%軽減しています 。2つ目はツイストバスターIII搭載でラインローラー部での糸ヨレを抑制していること 。ローラーに刻まれた溝が走行中のラインのバタつきを抑え、結果的にヨレ・ベラつきを低減します 。
実際、筆者もPE0.6号を使用していますが、適切にスプールへ巻き(※糸フケなく8~9分目まで巻く)、毎投後に手でベールを戻してラインを張る習慣を守ればトラブルゼロです。総じて、正しい扱いをすればPE0.6号でも快適に投げられるリールです。安心して細糸エギングを楽しんでください!
Q2: ドラグ調整って難しい?初心者でも大丈夫?
A2: エギングにおけるドラグ調整は、確かに最初は難しく感じるかもしれません。でもご安心を。23レガリスのATD Type-Lドラグは初動がとてもスムーズなので、多少アバウトな設定でもラインブレイクしにくい特性があります 。
極端に言えば「効き過ぎず緩過ぎず」にしておけばOK。エギングではイカの引きに合わせてドラグがジ…ジ…と出るくらいが理想なので、最初はやや緩めに設定しておき、ファイト中に必要を感じたら締め込むくらいで良いでしょう。
ATDは常に滑らかに効き続ける特徴があるので、焦ってドラグをガチガチに締め込む必要はありません 。あとは釣行毎にドラグノブを回して状態を確認し、塩噛みしないようメンテしておけば安心です。「ドラグ調整って意外と簡単だな」と思える日も近いですよ。
Q3: 塩水に弱くない?海で使ってすぐ錆びたりしない?
A3: 23レガリスはソルト対応のリールなので、海釣りに使って問題ありません 。内部に特別な防水シール(マグシールド等)はありませんが、その分自分でメンテナンスしやすい構造です。海で使った後は真水で洗い流し、しっかり乾燥させてから前述のように各部に注油すれば錆びとも無縁で長持ちします。
実際、筆者も発売から数ヶ月間ほぼ毎週海で使用していますが、いまのところ回転が渋くなるトラブルは出ていません。逆に完全防水を謳う高級機でもノーメンテでは内部劣化しますので、大事なのはお手入れです。強いて注意点を挙げるなら、ラインローラー部とベアリング類は塩が残ると音鳴りしやすい部分ですので重点的にケアしましょう。
個人的には「多少錆びてもこの値段ならパーツ交換しても惜しくないや」と割り切れるのもレガリスの強みかと…。いずれにせよ、定期的にメンテさえすれば簡単に壊れるようなヤワな造りではないので安心してください。
Q4: ぶっちゃけダイワとシマノどっちがいいの?(迷って決められません)
A4: 永遠のテーマですね…。結論から言うと「どちらも良いので好みでOK!」です。エギング初心者がコスパ重視で現行モデルの中から選ぶなら、当記事で扱ったダイワの23レガリスか、シマノの22セフィアBBが双璧でしょう。
それぞれの強みは先述の比較表の通りですが、敢えてキャラクターを言語化するなら、レガリスは「実用性能オールマイティで軽い、かつ安い」、セフィアBBは「エギング専用機らしい上質さと防水で安心感がある」といったところ。
コスパ重視ならレガリス、巻き心地や防水重視ならセフィアBB、といった選び方もできます。ただ実際のところ使用感は大きく乖離しません。強いて言えばレガリスの方がコスパの分だけ「よく頑張ってるな!」と感心し、セフィアBBは「所々でさすがシマノ、細かい所まで行き届いてる」と思いました。
最後はデザインの好みや、手持ちのロッドとのブランド統一感などで決めて良いと思います。「悩む時間がもったいない」というのもありますし(笑)。記事内でも触れましたが、まず失敗しにくいのはレガリスだと個人的には思います。 ぜひ本記事を参考に、ご自身にフィットする一台を選んでみてください。
23レガリスのインプレまとめ
長文となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。今回はダイワ「23レガリス」のインプレとして以下の内容をお届けしました。
- 23レガリスのインプレ!まずは基本スペックと特徴
- 23レガリスの番手・ギア比選びのコツとおすすめモデル
- 23レガリスの競合機種との比較(22セフィアBB、24エメラルダスX)
- 23レガリスのカスタムTipsとユーザーあるある
- 23レガリスのよくある質問と初心者の不安解消
結論を改めて言えば、23レガリスはエギング初心者〜中級者にとって「失敗しない」最高のコスパリールです。最新技術を搭載し実釣性能は折り紙付き、伊勢湾の現場でもショア・オフショア問わず素晴らしい働きを見せてくれました。軽くて扱いやすく、それでいて大型アオリイカにも余裕で対応できる懐の深さがあります。「安かろう悪かろう」を完全に払拭した出来映えで、きっとあなたのエギングライフを快適にしてくれることでしょう。手にした後は「これ買って正解だった!」と心から思えるはずです。
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